新宿眼科画廊新聞の原稿締切ギリギリの10月14日に原稿ができていないのですが、本日アート井戸端会議なるイベントがありまして、参加したのでそのことでも書いてみようと思います。
高知県に最近できた「アートカウンシル高知」の方を中心に県とアート関係者が酒とお菓子を食べながら自由にしゃべるイベントなのですが、県の助成金の裏話がびっくりするんですよ。
高知県文化財団が行っている助成金事業なのですが、数年前までは審査委員は若手を中心としたメンバーで構成されており申請者の企画を深く議論していたそうですが、去年から審査委員がすべてお年寄りに変わり、審査基準が冗談みたいな選び方になっているとのこと、その一例が老人ホームにジャズの演奏を定期的に行っている団体からの申請に対し、お年寄り審査委員から「ジャズは西洋音楽だから高知の地域性に合わないため不合格」と戦時中に戻ったかのような発言があったそうです。「太鼓のイベントは素晴らしい合格」ってな感じです。大丈夫なのか高知県!
また、役所的な実績を作るための数字のマジックで知事に良い数字を見せる秘策を役人たちが発揮しているそうで、助成金の総支給額は予算で毎年同じ額とになっているのですが、数年前までは1団体最高50万円までもらえたのに、最近は最高30万円に下がっているそうで、下げたら何が起きるかといいますと支援した団体が増えましたと知事に報告できるとのこと。支給額が減るので団体は大きな企画は難しくなりますが、役人的には増えたぞと実績づくりで評価されるとのこと、でも内容が大事なんじゃないですかと思いますが、アートのことが詳しくないしお金あげたら後は知りませんって感じの役人根性ですよ。まあこんな腐った状態なので、アートカウンシルとして県民が声を上げる(作家が文句を言う)ことで現状を打破しようとのこと。そして、県議会議員などにも働きかけないといけないとのこと。県の役人や美術館の学芸員などは、喧嘩してまでも何かを行うことを嫌うので、いくら訴えかけても話が進まないことは今までたくさんありました。しかし役人は県議会議員にいわれたらすぐ従う人たちなので、日本人が苦手とするロビー活動をどんどんしないと変わっていかないとの結論。
高知の行政とアート