東京にはオシャレギャラリーから壮大な美術館までありますし、美大もあるし、雑誌の編集者や評論家などアート関係者と沢山知り合いになれるのでしょう。羨ましいっす。
高知には小さなギャラリー&美術館(小さすぎて悲しくなります)と大きいものでは高知県立美術館しかありません。美大…ありません。デザイン系専門学校ならありますが、入学はおすすめ出来るものではありません。雑誌は地元タウン誌ですが、エステ・結婚式場・飲食店情報がメインなので、アートに興味がありません。(←以前、奈良美智さんの展覧会を企画した際、インタビューをしませんかと呼びかけましたが、担当者はよくわからないのでお断りしますとの回答を頂きました)
評論家なんてものは地元のアート好きおっさんがブログで展覧会のことを書くぐらいですね。このように語っていたらホント高知はアート不毛の土地なんですね。作品なんてなかなか売れないし、というか地方はこんなものでしょうか?
地元の高知新聞社のアート担当の学芸部も展覧会情報を後追いするのみで作家のインタビューなどよく使う「恥ずかしそうに照れながら頭をかく」の定型文が記者レベルを表しています。
そんな高知でも「高知の世界的写真家・桐野伴秋」といわれ人気を博している作家もおります。ぜひ皆さんグーグルで検索して世界的壮大な作品を覗いてみてください。色んな意味で感動を誘います。わたくしの研究ではこの桐野さんは高知だけで有名な作家(筆者の主観です)なんです。そんな彼を私は「地元限定作家」と命名しています。限定ってすごく価値アリって感じですよね。香美市美術館というこぢんまりした美術館で桐野の個展が開催された時は入口の挨拶文には千住博のコメントがドーン!田舎の爺さん婆さんが目ん玉ウルウルさせながら感動しており観客動員も記録的な数字を叩き出したと聞いております。流石に展示も壮大でパルテノン神殿の柱があると思えば地面には雲を表現しているのでしょうか大量の綿が敷き詰められ、滝を表現したようなキラキラしたよくわからない糸が垂れ下がり高級感が凄まじかったです。そんな限定世界的作家をなんと高知県立美術館の学芸課長が桐野の写真を知らないというので高知文学館(なぜか文学館で写真展)で開催しており興味が無いのを無理やり連れて行ったら、素直に怒っておりました。感じ方は人それぞれですね。

そんなわけで高知では大活躍の写真家桐野ですが、わたくし春頃に猪熊弦一郎現代美術館で開催した世界的なアラーキーを見に行きましたが、作品&展示は最悪につまらなかったです。感じ方は人それぞれ

考えれば考えるほどアート不毛の土地だけど世界的作家もいるよの巻