沢マンギャラリーは自主ギャラリーとして7年間活動してきましたが、地方で田舎の高知県では説明しても(自分の説明が下手なのか)ギャラリーに対する先入観からほとんど理解されずです。簡単に自主ギャラリーとは何か?と言いましたら、自分たちでギャラリーを運営する。そのままやんってツッコミが入りそうですが、意外とこれが難しい。まず責任が発生します。家賃払えなくなったら誰が払うん。ご近所さんからクレームが来たら誰が謝るん。事故が起きたらどうするん、などなどありますが、その代わりに自由を手に入れることができます。
自分たちが責任をとる代わりにフリーダムなんです。なんでも出来るんです。
作家の展示を存分に叶えることが出来るギャラリーとして現状復帰するなら、「なにをしてもかまわない」をキャッチフレーズに作家を集めていましたので、かなり無茶な展示要求をしてくる作家とそれを実現させるために試行錯誤することが楽しい&めんどくさい…
数々のやりきった展示で思い出されるのは2014年末に開催した漫画家やまもとありさ「273時間マンガ制作配信展」です。漫画家の制作をユーストなので配信することがあるそうですが、展示打合せの時にやまもとさんは作品を展示せずに2週間ギャラリーに寝泊まりしながら生活のすべてを配信したいと提案。それならば、お風呂とオマル(トイレ)もギャラリー内に作ってしまおう(オマルは却下)と友人から風呂桶をもらい、自分の住んでいる部屋から30メートルのホースでお湯を送り排水はギャラリー入口から出す。ギャラリーは外から丸見えなので、お風呂は半透明なビニールで入浴シルエットを堪能し壁はなにも展示しないので、お客さんにマジックで好きなように絵を描いて、2週間後には消すことを考えたら気が狂いそうになるほどマジックで埋め尽くされておりました。
作家のやまもとさんとは、デビュー作が中学生のまんこを題材にした漫画で連載2日前に連載中止を言いわたられた方で、それならばとギャラリートークは「わいせつ夜話」として、漫画家やまもとありさ・写真家自分・根付師森謙次の三人でエロと卑猥に語ったわけですが、観客のおっさんが「警察が来たらどうするんだ!」と怒り出すわでエロの表現って難しいですね。そんな沢マンギャラリー2大エロ表現作家を次回は紹介したいと思います。

卑猥前編 表現の自由