01 / WHY ROUND
斑点は隙間の形ではなく、太陽の形
葉と葉のあいだの隙間は、三角にも細長い形にも見えます。それなのに地面の斑点はどれも丸い。ここで映っているのは隙間の形ではなく、太陽の形だからです。
隙間から地面までの距離に対して隙間が十分に小さいと、その隙間はピンホールとして働きます。太陽の各点から出た光が隙間を通って直進し、地面に太陽の縮小像を結びます。太陽は丸いので、像も丸くなります。
隙間が大きすぎたり、地面までの距離が短すぎたりすると、この条件は崩れます。そのときは像ではなく、隙間の形をした明るい部分がそのまま落ちます。木漏れ日が丸く見える日と、はっきりしない日があるのはこのためです。
02 / ECLIPSE
日食のとき、木漏れ日は三日月になる
部分日食が起きているあいだ、太陽は月に欠けられて三日月形になります。木漏れ日が太陽の像であるなら、地面の斑点も三日月形に変わるはずです。実際にそうなります。
木の下一面の斑点が、いっせいに同じ向きの三日月へ変わる。これは日食のあいだだけ見られる現象で、木漏れ日が太陽の投影像であることを、計算ではなく目で確かめられる機会です。
この観察は古くから記録されています。古代ギリシャ系の『問題集』第15巻は、四角い隙間を通った日光が円形になることや、日食時に篩、葉、組んだ指の隙間を通った光が地面に三日月形をつくることを問いとして挙げています。
03 / SAFETY
太陽は絶対に直接見ない
日食を観察するときは、太陽を直接見てはいけません。小さな穴越しであっても、穴から目をのぞかせて太陽を見る行為は危険です。目を傷める可能性があります。
安全な方法は、投影された像のほうを見ることです。地面や白い紙に映った像を見るかぎり、太陽を直視することにはなりません。木漏れ日の観察は、この投影法そのものです。
カメラやスマートフォンのレンズを太陽へ向けることにも注意が必要です。観察の詳細な手順は、NASAの日食ガイドなど公的機関の案内に従ってください。
04 / SAME PRINCIPLE
これはピンホールカメラと同じことです
木漏れ日で起きていることは、ピンホールカメラの原理そのものです。小さな穴、直進する光、そして投影面。違うのは、穴が葉の隙間で、投影面が地面で、被写体が太陽であることだけです。
ピンホールカメラでも、穴が大きくなると像は甘くなります。木漏れ日で隙間が大きいと像がはっきりしないのと同じ理由です。下の模型で穴の大きさを変えると、その関係が数値と像の両方で確かめられます。

05 / INTERACTIVE
隙間を変えて、地面の光を見る
葉の隙間の大きさと、隙間から地面までの距離を動かせます。隙間は丸くないのに地面の光が丸いこと、そして隙間を広げるとどこで丸くなくなるかを、その場で確かめられます。
INTERACTIVE / GAP SHAPE
隙間の形は、映る光の形とちがう
よくある誤解「穴が丸いから、光も丸く写る」
葉と葉のあいだの隙間は、ほとんど丸くありません。それでも地面の光が丸いのは、そこに映っているのが隙間の形ではなく、太陽の姿だからです。
隙間の一点ごとに太陽の像ができ、隙間の広さのぶんだけずれて重なります。ここではその重なりを、太陽の円のかたちに隙間の形のはんこを並べて押す、として描いています。
- 太陽の像の大きさ
- 37.0 mm
- 隙間 ÷ 太陽の像
- 0.38
- 光の広がり(めやす)
- 51.0 mm
- 見え方
- 丸く写る。太陽の姿が出ている
つまり
01隙間が小さいと、はんこも小さい。並んだ全体が太陽の円として読めます。これが丸い木漏れ日です。
02隙間が大きいと、はんこ自体が大きくなり、重なった全体は隙間の形に近づきます。もう丸くはなりません。
03部分日食のときに木漏れ日が三日月になるのも同じ理由です。映っているのが太陽の姿なので、太陽が欠ければ光も欠けます。
06 / REFERENCES
